


Japan Expo(ジャパンエキスポ)・パリへの出展は、「目的」「出展区分」「申込みの経路」「商品と来場者の相性」「成果の測り方」の5つを先に決めれば、出展料の見積書を待たずに、出す価値があるかを判断する材料がそろいます。
次回の開催は、2027年7月8日から11日です。会場は、パリ北郊のノールヴィルパント展示会場です。主催者の英語版公式サイトも、フランスのニュースサイト、ディレクト・アクチュも、この日程を伝えています。
この記事は、欧州への最初の一歩として、Japan Expo(ジャパンエキスポ)への出展を考え始めた日本企業の担当者に向けて書いています。アニメ、漫画、キャラクター、日本文化にかかわる商材を持つ会社を想定しています。
書いているのは、パリに拠点を置くFeuxです。Feuxは2025年に、Japan Expo(ジャパンエキスポ)・パリへ自社ブースを出しました。
「Japan Expo(ジャパンエキスポ)って、結局、出して意味があるの?」
上司や経営層にそう聞かれて、答えに詰まった経験はありませんか。来場者が多いことは知っていても、それが自社の商品の売上や商談につながるのかは、別の話ですよね。
出展料の見積もりが届いてから迷うと、費用の議論だけが先に進みます。先に決めておきたいのは、出す目的と、出す形です。
この記事では、主催者の公式案内と、2026年の開催結果、個人の出展者の体験談、そしてFeux自身の出展と来場の経験をもとに、申込みの前に確かめる5つの点を順に説明します。
Japan Expo(ジャパンエキスポ)・パリは、フランスの主催会社SEFA EVENTが毎年7月に開く、日本のポップカルチャーと日本文化の祭典です。2026年は7月9日から12日に開かれ、第25回を迎えました。
フランスの出版業界誌リーブル・エブドは、2026年7月27日付の記事で、主催者の発表をこう伝えています。来場者は約22万2千人(222,048人)で、会場面積は154,000平方メートルでした。出展者は1,016、認定を受けた業界関係者は3,089人(うち海外から860人)、認定を受けた企業は642社です。

前年の2025年は222,016人で、2年続けて22万人台です(2025年の数字は、鳥取県の報道資料が前回実績として載せています)。
数字だけを見ると、巨大な商談の場に見えるかもしれません。ただ、主催者自身が、ジャパンエキスポを一般の来場者向けのBtoCフェスティバルと位置づけています。来場者の中心は、日本のマンガ、アニメ、音楽、ゲームを楽しみに来るフランスやヨーロッパの一般の人たちです。
その同じ会場の中に、業界関係者のパス(関係者パス)を持つ人だけが入れるビジネスエリアがあります。商談用の会議室を備えたBtoBセンターも、このエリアにあります。一般の来場者に売る場と、業界の相手と会う場が、同じ会場に同居している。 これが、出展の目的を考えるときの出発点です。
主催者の公式案内は、出展の使い道を4つ挙げています。まず、この4つのうち、何を主役にして成果を測るかを決めます。

「成果を測る例」の列は、この記事での提案です。主催者の案内に書かれているのは、左の2列までです。
4つを全部、同じ重さで取ろうとしないことです。 販売を狙うブースと、卸先を探すブースでは、商品の並べ方も、立たせる人も変わります。主役を1つに絞り、ほかは主役を支える手段にすると、ブースの作りが決まり、終わったあとに「うまくいったのか」を判断しやすくなります。
出展区分は、主催者が3つに分けています。ここを取り違えると、申込みの入口から間違えます。

出展の解説には、同人誌を売る個人向けの内容が混ざりやすいものです。C区分の条件は、会社が商品を売る場合には当てはまりません。
もう1つ、押さえておきたい決まりがあります。出展者は、有料でも無償でも、ブースの一部や全部を他社に譲渡、又貸し、共有することができません。他の会社と1つのブースを分け合う前提の計画は、組み直す必要があります。
企業がPROブースに申し込む場合、経路は、主催者への直接申込みと、公認代理店経由の2つです。

主催者の公式サイトは、日本からの出展者には公認代理店経由での出展をすすめています。2026年の公認代理店は、民間企業全般、自治体・観光関連事業、職人・手工芸クリエーターの3つの窓口に分かれていました。どの窓口が自社に当たるかは、主催者の問い合わせ先に聞けば案内してもらえます。
申込みの手続きとは別に、会場との交渉、什器、通関、販売スタッフの手配まで手伝う会社もあります。Feuxもパリに拠点を置き、Japan Expoの出展代行を行っています。
主催者の案内にある申込みの流れは、次の6つの手順です。代理店経由の場合は、手続きの多くを代理店が代行します。
1. 出展区分を選ぶ
2. 出展資料を請求する
3. 申込用紙を記入し、必要書類とあわせて送る
4. 書類に不備がなければ、見積書と請求書が届く
5. ブースの位置を選ぶ(申込みの時期と空き状況による)
6. 電源などの技術サービスを、会場管理会社へ注文する
出展料は、公開の価格表で決まるのではなく、申込書類を出したあとに届く見積書と請求書で確定する流れです。その手前の資料請求では、出展の条件と申込書類を受け取れます。申込書類に拘束力があるかは、受け取った規約で確かめます。
なお、電源や駐車場などは、ブースの見積書とは別に、各関連会社へ出展者が直接申し込みます。総予算は、見積書の金額にこれらを足して組みます。
申込みの時期にも気をつけます。2026年開催分の申込みは、1月中旬に始まりました。7月の開催に対して、半年前に動き出す日程です。2027年開催分について、Feuxは、2027年2〜3月ごろから、7月に行われるJapan Expo 2027の募集が始まると聞いています。正式な開始時期と条件は、主催者への資料請求で最新を確かめます。
出展が決まってから困るのは、「持っていった商品が、売れる商品ではなかった」ときです。
来場者の中心は、日本の漫画、アニメ、音楽、ゲーム、文化が好きな人たちです。主催者は、フランス未発売の商品や関連グッズ、ゲーム、日本の観光情報が会場で手に入ることを、見どころとして案内しています。主催者の出展案内資料によると、2025年開催の来場者は、平均年齢が27.6歳で、男性49%、女性48%、その他3%でした。平均消費額は202.90ユーロです。若い層が中心で、男女どちらにも向く商品を考える必要があります。そのため、問われるのは、「日本で売れている商品」ではなく、「フランスの日本ファンが、この会場で手に取りたくなる商品」かどうかです。
この差は、現地で出ることがあります。Feuxが2024年に来場者としてジャパンエキスポを訪れたとき、初めて出展していた海外発のキャラクターのブースで、出展者から日本で売れるグッズとは違うグッズが売れる、という話を聞きました。日本の売れ筋を、そのまま持ち込む前に、現地での売れ方を確かめる必要があります。
Feuxは、2025年7月3日から6日のJapan Expo(ジャパンエキスポ)・パリに、自社ブースを出しました。出版社の協力を得て、日本の漫画2作品を、ブースで紹介しています。
●内容
・グッズの販売
1作品は、そのグッズをフランスで初めて販売した

・展示
複製原画や複製ネームを展示した

・サイン会
もう1作品の作者によるサイン会を、初日に2枠で開催。参加は、ジャパンエキスポの公式アプリから、無料で申し込む形

・購入特典
会期の初日と2日目は、サイン会の時間以外でも、ブースで商品を買った人に、サイン会を行った作者のサインを贈った
グッズ販売を中心に、原画の展示とサイン会を組み合わせています。ブースに足を止める理由を、商品の外につくった例です。作者と出版社のコメントもあわせて掲載し、作品を知らない来場者にも伝わる形にしました。
なお、漫画やキャラクターの商品を売る場合は、権利元の許諾が前提になります。出展の申込みより前に、許諾の範囲で現地販売ができるかを確かめておきます。
食品、化粧品、玩具のように、品目ごとに輸入や表示の規則がある商材は、通関と規則の確認も、出展の準備に入れます。
2026年の開催は終わっており、次に会場が開くのは、出展を考えている2027年7月です。2027年の出展には、出展前に歩く機会がありません。2026年の開催結果(この記事の最初の表)と、Feuxの2024年の来場レポートが、代わりの材料になります。2028年以降の出展を考える場合は、チケットを買って来場者として歩けば、どんなブースに人が集まり、何が売れているかを、自分の目で見られます。

最後は、出展の準備と、出展したあとのことです。出展を決める前に、出展後に見る数字と、続けるか止めるかの基準を、社内で1枚にまとめておきます。 確かめること1で選んだ目的が、そのまま物差しになります。

運営の決まりも、主催者の出展者向けのよくある質問に載っています。準備の段階で押さえておきたい点は、次のとおりです。

ブースの人員は、見落とされやすいところです。現地の来場者に説明できるスタッフを確保できるかは、早めに確かめます。
「ジャパンエキスポに出展すれば売れる」とは、言い切れません。個人の出展者が公開している体験談のうち、ここでは2本を取り上げます。どちらも、売上がすぐには大きく伸びなかったと書いています。

某日本の商業施設(2026年出展)
アニメ商品を販売したが、pay目的ではなくてプロモーション目的で出展しました。
一部の作品は売れる可能性はありますが、まだまだ商品が売れる感覚は薄くこれからという感じです。とコメントをいただきました。
ただアニメイトパリも出展はされていて、Tシャツなどは売れていました。
2025年夏、2026年夏限定でアニメイトパリは出店していたりするので、商品がうれるイメージもあるのかもしれません。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006842.000016756.html
ここまで読んで、「うちは出さないほうがいいかもしれない」と感じた人もいるでしょう。それは正しい判断かもしれません。次のような場合は、申込みを急ぎません。1つ目は出展以外の方法で足りる場合、残りの3つは先に条件を整えるべき場合です。
どれも、「出展をやめる」ための条件ではありません。条件がそろっていないなら、先に整えてから申し込む、という順番の話です。
企業だけではありません。企業と個人は、PROブースに申し込めます。非営利団体と個人は、ホビー/職人ブースにも出展できますが、商業化されていない個人の創作物が対象です。会社が商品を売る場合は、PROブースになります。
出展料は、主催者への資料請求と申込みのあとに届く、見積書と請求書で確認します。主催者の案内でも、書類に不備がなければ見積書と請求書を送る、という流れが示されています。

出展しただけで売れる、とは限りません。個人の出展者の体験談には、売上はあっても出展料や旅費を上回らなかった、出展の前後で売上が大きく変わらなかった、という記述があります。企業の出展では、販売だけでなく、テストマーケティングや商談も含めて、目的に合った物差しで成果を測ります。
2026年開催分は、1月中旬に始まりました。2027年7月開催分については、Feuxは、2027年2〜3月ごろに募集が始まると聞いています。正式な時期は、主催者に資料請求をして確かめます。
主催者へ直接申し込む場合は、英語またはフランス語が基本です。日本語での対応を希望する場合は、公認代理店を経由します。代理店は、出展手続き、送金、免税、現地対応を代行します。
申込みのあとの準備や現地での運営まで日本語で相談したい場合は、Feuxの出展代行・展示会サポートのように、パリに拠点を置く会社に任せる方法もあります。
売れますが、窓口が違います。飲食ブースは、主催者ではなく、会場のレストラン委託業者の管轄です。出展方法や条件は、主催者に問い合わせても回答されません。
できます。商談や取材を目的に訪れる業界関係者向けに、関係者パスが用意されています。団体のアカウントを作り、審査と承認を経て、会場でパスを受け取る流れです。ビジネスエリアは、このパスを持つ人だけが入れます。
2027年7月8日から11日です。会場は、パリ・ノールヴィルパント展示会場です。
Japan Expo(ジャパンエキスポ)・パリへの出展で、申込みの前に決めることは5つです。
1. 目的の主役を1つ決める。 テストマーケティング、販売、プロモーション、BtoBのどれか
2. 出展区分を確かめる。 企業が商品を売るなら、PROブース
3. 申込みの経路を選ぶ。 主催者へ直接か、日本語で頼める公認代理店か
4. 商品と来場者の相性を確かめる。 日本の売れ筋ではなく、現地のファンが手に取るもの
5. 成果の測り方を決める。 出展後に見る数字と、続けるか止めるかの基準
2026年開催分の申込みは、1月中旬に始まりました。2027年開催分の募集は、2027年2〜3月ごろに始まると、Feuxは聞いています。いま、10月の時点でできるのは、目的を決め、主催者へ資料請求をして条件を確かめることです。
出展の前に、現地の状況を確かめたい場合や、準備を任せたい場合は、Feuxにご相談ください。Feuxは、パリに拠点を置き、Japan Expoの出展代行と、フランスの展示会・見本市の出展サポートを行っています。2025年には、自社でジャパンエキスポ・パリにブースを出した経験もあります。
出展すべきかの見極めから、ブースの申込み、撤収まで、無料でご相談を伺います。出展しないほうがよい、という結論もお伝えします。まずは、Feuxの出展代行・展示会サポートのページをご覧ください。
最終確認日:2026年10月20日。開催日程、申込み時期、公認代理店の窓口は毎年変わります。申込みの前に、必ず主催者の最新の案内をご確認ください。